本当に本当の最後のサイドボランチ!『赤羽で呑んで話そうVol.24』レポート!
2019年4月25日、MUSIC&BAR Enabで、元コンマニセンチ堀内が主催する『赤羽で呑んで話そうVol.24』が開催された。今回のゲストは、今年3月で解散した若手コンビのサイドボランチの村社(むらこそ)と山本期日前、アンナの3名。
「サイドボランチって誰やねん?」と思った方のために説明すると、サイドボランチとは東京NSC22期生の山本と村社による芸歴3年目の若手コンビだ。一度は解散するも早々に復縁。したにも関わらず、このたび円満解散して、猛スピードで芸人人生を駆け抜けた。
堀内と村社は同じ赤羽出身で、村社がNSCに入る前から縁があり、ここ2年位は『赤羽で呑んで話そう』ライブのスタッフをしていたそう。しかし、村社が3月いっぱいでコンビ解散&芸人を引退するということで、(堀内の恩情から?)特別にゲストとして招き、サイドボランチ最後のトークライブをすることになったのだ。
『赤羽で呑んで話そう』は、演者と観客との境目が限りなくあいまいで、お客さんがとにかく自由。各々が各々のペースで飲んで話して楽しんでるから、ライブスタートの合図となる乾杯をした後は、観客のざわめきに演者の声がかき消される。
そんな中で村社が、「これに慣れすぎてしまって、他の舞台でお客さんがシーンとなった中で立つと、めちゃくちゃ緊張してましたね」と語った。
…でしょうね。
サイドボランチが解散することになったきっかけや村社の今後の話をする中で、急に「選別テキーラ」がプレゼントされた。これは、お客さんから好意で贈られたテキーラを村社が空にした分だけ彼への選別となるものだ。
すでに新しい職場に移り、赤羽に来るのが久しぶりだと語っていた村社は、テーブルに並ぶテキーラを見て、「忘れてた、赤羽こういう所だった…」と後悔しつつも、一気に飲み干すと温かい拍手が起こった。
今月は、堀内とアンナの誕生日、2人が働くバーの1周年記念イベントなどがあり、「ずーっと酔っぱらってる」という堀内。赤羽のオススメのお店を紹介するコーナーでは、「(紹介のVTRでは)疲れとむくみですごい顔してるから。いつもの3割増しでブス!」と宣言してから「呑食所 笑楽家(わがや)」を紹介した。
その宣言通り、オープンしたてで女性が一人でも入りやすい小ぎれいな店内や定番メニューを紹介した後で堀内の顔が映ると、客席から笑いが起こり「堀、むくみバップ!」と(なぜか)テキーラを飲むことに!
その後のVTRで、付き出しを食べた後の感想を述べるが、顔とのギャップに会場は爆笑!
その後、「牛すじ煮込み(ガーリックトースト付き)」の感想を「ビーフシチューみたい」と例えて総ツッコミを受ける堀内。「食べ物を食べ物で例えるのはおかしいでしょう?」と後輩からも的確なツッコミを入れられるが、カニ味噌ソースの乗った「カニクリームコロッケ」や「雲丹まぜそば」などの絶品料理を紹介して、その場にいた全員の心を確実に掴み、イロイロな失敗を帳消しにした。
アンナは、先日行われた自身のディナーショーをふり返った。当日の様子がわかるムービーが流れると、アンナの想像を絶するパフォーマンスに観客は爆笑!歌唱中に感極まったアンナが急に泣き出すシーンを見て、また爆笑!
さらに堀内から、号泣したのがアンコールではなく5曲目だったと暴露されて笑いは止まらず、テキーラコールを受けた。
続く「サイドボランチ山本のコーナー」では、選挙好き芸人らしく、選挙ポスターの楽しい見方をプレゼン。(著作権にかかる可能性があるので、撮影自粛)「サイドボランチ村社のコーナー」では、村社が現在勤めている「松本湯」での勤務内容を紹介した。
表には出てこない裏話の連続に、客席からは何度も驚きの声がもれた。しかし、突発的に「選別テキーラ」が贈られたり、堀内と客席が一緒になって「(村社の顔に)中東感がある」と、度々イジられたりしながら、プレゼンはまったり自由に進んでいった。
松本湯ではケロリン桶ではなくモモテツ桶を使用しているそう。この桶を使っている銭湯は都内に3軒しかなく、桶の在庫も少なくなっているので、「お願いだからパクらないで!」と、異例の注文も飛び出した。
「サイドボランチのコーナー」の後は、「Q&Aコーナー」へ。このコーナーでは、誰が考案したかは不明だが、なかなか表立っては聞けない(言えない)ちょっとブラックな質問をぶつけた。観客にも同様のアンケートを事前に行っており、その回答を見ながら、次々に出てくるアンナ節に、客席は納得&爆笑!
中には、「(イメージと違って)実際はいい人なんだよ」と、フォローに回ったりもした。また、急に飛んできた客席からのボケに、堀内たちが振り回されるシーンも。
最後は、堀内のリクエストでサイドボランチ最後の漫才を見ることに。
山本は「若者の投票率を上げたい」という野望を叶えるため、その手段として学童の先生になって、選挙を交えた遊びを通して子どもたちに知識を植え付けたいと言い出した。むちゃくちゃな提案に不安そうな村社だったが、学童の子どもに扮して山本の練習相手をすることに…。
突然、妙な角度から選挙あるあるをツッコんでくる山本先生と、その度に先生に異常さを感じておびえる児童の村社。軽快でフレッシュで、どこか未熟で…。反対に伸びしろしか感じないネタが終わると、大きな拍手が贈られた。
涙を浮かべる村社に対して、堀内の「辞めてよかったんです!これからは銭湯を盛り上げるんだから!」という言葉で、サイドボランチの本当に最後で最後のライブ、『赤羽で呑んで話そうVol.24』は幕を閉じた。
最後のライブを共にした堀内とアンナの他に、この日のライブに足を運んだ人たちも、若い2人がそれぞれ思い描いている道を一歩ずつ歩けるようにと願ったことだろう。
(文・写真/安倍川モチ子)
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